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労務管理ニュース④老齢基礎年金の仕組み
老齢基礎年金は、日本の公的年金制度の一部であり、主に65歳以上の高齢者に対して支給される年金です。以下にその仕組みと働き方について説明します。
老齢基礎年金の仕組み
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加入要件:
- 日本の年金制度に加入している20歳から59歳までの全ての人が対象です。国民年金に加入し、保険料を納付していることが前提となります。
- 保険料納付済期間が10年以上(120ヶ月)であることが受給の条件です。
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支給開始年齢:
- 原則として65歳から支給されますが、繰り上げや繰り下げが可能です。
- 繰り上げ(60歳から64歳までに請求)は減額された年金が支給されます。
- 繰り下げ(66歳から70歳までに請求)は増額された年金が支給されます。
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支給額:
- 保険料納付済期間に基づいて計算されます。2024年度の満額支給額は月額約66,000円です。
- 支給額は物価や賃金の変動に応じて毎年調整されることがあります。
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受給方法:
- 年金請求書を提出し、審査を経て受給資格が認められると、毎月の年金が振り込まれます。
働き方と老齢基礎年金
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現役世代の働き方:
- 20歳から60歳までの間、国民年金に加入し保険料を納付する義務があります。会社員や公務員の場合は、厚生年金に加入し、給与から自動的に引き落とされます。
- 自営業者やフリーランスの場合は、自分で国民年金保険料を納付します。
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高齢期の働き方:
- 65歳以降も働き続ける場合、年金と給与を併用して受け取ることができます。収入が一定以上になると年金の一部が停止されることがありますが、完全に停止されることはありません。
- 繰り下げ受給を選択する場合、働いている期間を長くし、年金受給開始を遅らせることで、将来的に受け取る年金額を増やすことができます。
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働きながらの年金受給:
- 65歳以上で働いている場合、「在職老齢年金」制度が適用されます。これは、給与と年金の合計額が一定基準を超えると、年金が減額される制度です。
- この基準は毎年見直されることがあり、例えば、年収が一定額(2024年時点に50万円に引き上げられました)を超えると減額対象となります。
その他のポイント
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免除制度:
- 経済的な理由や学生であることを理由に、保険料の納付が困難な場合、申請により全額または一部の免除が受けられます。この場合、免除期間も年金受給資格期間に算入されますが、支給額は減少します。
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遺族年金と障害年金:
- 老齢基礎年金とは別に、国民年金制度には遺族年金や障害年金もあり、それぞれ特定の条件を満たす場合に支給されます。
老齢基礎年金は、老後の生活を支えるための重要な制度です。自身の年金受給資格や働き方、将来的な生活設計を見据えて、適切に年金制度を活用することが求められます。
2024年06月18日